脳という高度に知的な器官を重視するなら、ミミズなどの「下等動物」に、心があるなどというのはナンセンスかもしれません。しかし、進化の過程を見ると、脳は、進化と共に、大きくなり、ヒトでは、特に大きくなりました。体や活動の司令塔として、心は、単細胞から連続的に、発達してきたという連続性を、無視するなら、いつどこで、心が生まれたのか、生物のどの段階以上なら心を持つのか、といった疑問が生まれます。そして、それらの答えはみつかりそうにありません。
逆に、脳は、体の僕(しもべ)にすぎないとすると、すべてうまくゆくのではないか、と思います。最新の様々な知見によっても、細胞や器官は、メッセージ物質を放出して、お互い頻繁に情報のやり取りをしている、それによって、体という複雑なシステムは維持されている、ということがわかってきております。
人間は、無意識のうちに様々な人間中心主義をもっています。神は自分の姿に似せて人を作った、地球は宇宙の中心である、等々。人間だけが心を持っている、というのも、人間中心主義ではないでしょうか。確かに、高度な知性は、大きい脳を持つ人間だけのものですが、それと、心を結び付けると、人間だけが心を持つということになってしまいます。アンデルセンの人魚姫では、人魚は人間と違い、心を持たないことになっていますが、これも、キリスト教の影響なのでしょう。
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