前の回で、「心」は、考古学や人類学のおかげで、実証科学として、解明されつつあると述べましたが、それだけでは、不十分です。私は、心は、終局的には、物質科学つまり、分子生物学によって、説明できるはずだと考えています。現在、脳科学のおかげで、その方面の研究も進んでいます。しかし、例えば、茂木健一郎によると、物質としての脳と、心(クオリア)の間にはとてつもなく深い溝があり、そのため、心の解明のめどはたっていないようです。
この問題が解明されない限り、心は謎であり、すると、どこかで、魂の不滅論も否定できず、なかなか死を、受け入れることができない心理状態になり、それが死を不条理と感じる一因になっているのではないでしょうか。
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